映画『シャーロック・ホームズ』

2010-4-4 08:36

映画『シャーロック・ホームズ』を観てきました。ホームズはこれまでも度々映像化されていますが、ガイ・リッチー監督の本作はこれまでのホームズ像を覆しています。

シャーロックホームズ予告編

なにしろ肉体武闘派のホームズが異色。よくある細身で神経質な男の印象ではありません。『アイアンマン』で主役を務めたロバート・ダウニー・Jrがボサボサの髪・無精髭・しまりのない服装で謎解きに挑み、時に強靱な肉体を使ったアクションを繰り広げます。たしかに原作のホームズは柔術を習っていたという設定で、モリアーティ教授を滝壺にむけて背負い投げしたほど。しかしこの映画ではマッチョすぎる気もしますが……。

またホームズに欠かせない相棒のワトソン医師も、これまでの小太りでおっとりしたイメージではなく、細くて背の高い好青年として描かれています。演じているのはジュード・ロウで、とても髭がお似合いです。元軍人と言うことでこちらも肉体派として活躍します。まあ肉弾戦や爆破シーンが似合うホームズ&ワトソンということです(笑)。

音楽は『ラスト・サムライ』のサントラなど多くの映画音楽を手がけてきたハンス・ジマー。本作でも印象深いテーマで昔のロンドンの雰囲気と不気味な謎解き、スリリングなシーンを盛り立ててくれます。

映像も彩度を落としたハイコントラストのトーンでまとめられていますが、アクションシーンや CG の部分はちょっと不自然さ・見づらさが残る気がしました。

シャーロックホームズといえば NHK で放送していたジェレミー・ブレット主演のドラマシリーズが有名で、私も子ども時代に観たその印象が強烈すぎて、最初はこの映画に違和感を感じるのではないかと思っていました。しかしほどなく映画に引き込まれて、「このホームズ、ワトソンもアリだ」と意外と受け入れることができました。

原作では第一話に登場し謎の女性とされるアイリーンが本作では堂々と登場し活躍しているのも面白いです。一方でホームズの宿敵とされるモリアーティ教授は今作ではわずかに姿を見せるに過ぎません。これは次回作への伏線と思われますが、この新しいホームズ・ワトソン像をひっさげたシリーズの続編登場にはいまから期待したいですね。続編制作は早くも決定しているようです!

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