スタジオジブリが描く乱世。堀田善衛展 高岡市美術館

2010-2-26 20:00

高岡市美術館で開催されていた堀田善衛展を遅ればせながら観に行きました。北日本放送が主催者に名を連ねているためかかなり宣伝されていましたので期待していました。

高岡市美術館で開催の「スタジオジブリが描く乱世-堀田善衛展」

堀田善衛は富山県高岡市(伏木町)出身の芥川賞作家です。スタジオジブリとの接点はというと、宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーが堀田善衛の大ファンだったということに尽きます。

展示内容は2部構成で、前半は堀田善衛その人にスポットを当てていました。堀田善衛の生涯を追うように遺品や書籍の展示、堀田に深く影響した第一次大戦・第二次大戦など取り巻く環境の解説などがされています。

『歴史』『インドで考えたこと』『審判』『路上の人』などの著作にまつわるエピソードも解説され年代順に追えるようになっていました。私にはあまり興味ないのでつまらない展示でしたが頑張ってすべて目を通しました。

また堀田善衛が後年に力を入れていた「ゴヤ」関連の展示もされていました。なぜかゴヤの版画などもありました。

後半の展示は、本展の見どころ(?)である「スタジオジブリの描く乱世」。どのようなことかというと、堀田善衛の作品をジブリが映画化したらどうなるかという想定の下、脚本や絵コンテ、原画などを作成してそれを展示してストーリーを追うという構成です。

ストーリーは2つで『藤原定家と鴨長明』と『路上の人』を題材に、文章によるストーリーとキャラクター原画や、ストーリーに沿ったイラストなど展示されており、読みながら通路を進んで物語りを楽しむという構成です。とはいえ、展示されている大型の原画は美しかったです。せっかくなら映像化してくれれば良いのですが、さすがにそれでは予算が合わないのでしょう。ちなみに宮崎駿ではなく宮崎吾朗監督です。

しかし文章でストーリーを追っていくのは狭い展示通路ではかなり見づらかったです。前半の展示はかなりゆとりのあるスペースだったのに。残念でした。

高岡市美術館地下駐車場から

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