羊蹄丸「青函ワールド」の展示品 DE10 とスハフ44 搬出

2012-7-6 09:53

船の科学館で展示されていた青函連絡船「羊蹄丸」。このたび愛媛県の施設に譲渡され、一定期間展示の後、リサイクル技術研究のために解体されることになったのは報じられているとおり。

羊蹄丸の青函ワールドに展示されていたDE10ディーゼル機関車

この青函連絡船「羊蹄丸」の「青函ワールド」で展示されていた DE10 と旧型客車スハフ44 の動向が注目されていたところ、このたび引き取り手が決まり搬出されたというニュースが入ってきた。

愛媛県新居浜市の黒島埠頭に係留されて、一般公開されていた羊蹄丸から、大型クレーンで搬出されたとのこと。

愛媛新聞社ONLINEの記事より。(リンク先に動画有り)

新居浜市黒島1丁目の黒島埠頭(ふとう)に係留され、一般公開されていた旧青函連絡船「羊蹄丸」で4、5の両日、船内で展示していた鉄道車両2両の搬出作業があった。 関係者によると、客車(スハフ44系)は栃木県真岡市に譲渡が決まり、整備中のSL展示施設で活用される予定。機関車(DE10系)は関東の会社に引き取られるという。 新居浜市の運送会社などの約30人が、船尾につけた台船と岸壁に分かれ作業。固く閉ざされた船尾の開閉口を1日かけて開け、取り出した車両を2台のクレーンでつり上げトレーラーに移した。

スハフ44の引き取り手は真岡市とのことで、真岡鉄道のSL施設で展示されるようだ。さすがに動態保存はハードルが高く難しいようだ。

日本建設新聞社の記事によると、

建屋内では展示されたSL車両に隣接するように、旧型の車両を改修した客車カフェも設置する。

とのことで、客車がこの車両のことであれば内装についてはカフェ用に改装されると思われる。

またこの DE10 はエンジンがないが、千葉の牧場で展示されることになった。

今回の2両については、無償譲渡を受けた愛媛県新居浜市の『東予シップリサイクル研究会』側が必要経費1500万以上を入札条件にあげていた。(その後1200万円に条件を変更)

一時期は引き取り手が無いのではないかと危惧されていたが、2両同時の搬出ということと、JR貨物北陸ロジスティクスの協力により、コストを押さえられたのではないかと思われる。保存に尽力された関係者の皆様に感謝したい。

羊蹄丸からの DE10・スハフ44 搬出の様子 が掲載

(2012-07-13 追記)

株式会社ジェイアール貨物・北陸ロジスティクス(北陸ロジ)のサイトに、旧青函連絡船「羊蹄丸」からの DE10 30 号機とスハフ 44 25 の搬出作業の様子が掲載されている。

当日は悪天候の中、台船の上に敷かれたレールに搬出し、二台の大型クレーンでトレーラーに積みえるという前例のない作業が行なわれたが、その詳細な作業の様子が、Youtube にもアップされたニュース動画と、拡大できる写真からよくわかる。

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