丸窓電車が地元高校に無償譲渡で保存

2011-3-5 21:51

上田電鉄(旧上田交通)の別所温泉駅に保存されている丸窓電車ことモハ5250型2両は荒廃が進んでいます。

荒廃が進む丸窓電車

上田電鉄はその2両のうち1両の引き取り手を探していました。部品などの販売をしないことと、輸送費用をまかなうことが条件ですが、無償譲渡されるとのことで全国から応募が集まっていました。

相応しい引き取り手がなければ解体される可能性もありましたが、このたび地元のさくら国際高校への譲渡が決まったようです。読売新聞の記事より。

4月に引き渡される予定で、同校は生徒に地元の歴史を伝えるため、車体を敷地内に展示、保存するという。

昨年12月から1月末まで希望を募り、県内から10件、東京や大阪など県外から9件の応募があった。希望したのは個人のほか、NPO法人や寺院、病院などで観光資源としても注目された。車体の運搬には上田市内でも約130万円かかり、展示場所の地盤整備にも費用が必要。車体を運ぶクレーン車が入れるかなど条件に見合う譲渡先を選考した。

さくら国際高校は、生徒の教育につながる点が評価された。同校の高橋保副校長は「大変うれしい。生徒も車両の補修に参加して、歴史や伝統の重さを感じてもらいながら、大切に保存していきたい」と話した。

別所温泉駅に保存されているモハ5251とモハ5252は窓硝子が割れるなど保存状態はよくありません。

1両の譲渡が決まった丸窓電車

少し離れたところになりますが、長野計器丸子工場前に保存されているモハ5253 も譲渡前は非常に状態が悪かったものの、現在はきれいに整備されています。譲渡される1両がキレイに整備されることを望みます。

長野計器丸子工場前に保存されているモハ5253

最近は西上田の貨物輸送を撮影する人が増えていますが、ついでに別所温泉駅まで足を伸ばしてみるのもよいと思います。この別所温泉駅の丸窓電車の保存されている場所から道路を隔てたところに「別所温泉 あいそめの湯」という日帰りで仕入れる温泉があります。天然温泉で露天風呂もあります。料金は500円で休憩施設もあります。おすすめです。

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