川端龍子名作展「革新の眼差し」

2009-3-31 22:00

日本画家川端龍子の名作展「革新の眼差し」が1月4日から5月10日まで川端龍子記念館にて開かれています。記念館の収蔵品である川端龍子の作品の中から、今回は『臥龍』、『朝陽来』、『御来迎』、『虎の間』などの大きな作品を中心に、17点の作品が展示されています。

西洋絵画から日本画に転向した川端龍子による、独特の筆致、スケールの大きな絵を間近で見て迫力を感じることができます。川端龍子記念館では、作者の意志を尊重して、ガラスをはめこまない状態で展示され鑑賞できるので大変ありがたいです。作家の筆致がダイレクトに伝わってきます。

今回の目玉は、1947年作の『虎の間』。京都・南禅寺の狩野探幽が描いた『虎の間襖』を、龍子が自らの作品の中にそのまま描いています。面白いのはその襖を鑑賞する人々まで描いていることで、そこには川端龍子自身が登場します。このような型破りな発想が、日本画の「革新」と言えるのでしょう。

龍子記念館

また、道路を挟んで向かいにある川端龍子の旧宅・アトリエが残る龍子公園も、案内していただきました。案内時間は決まっていますが、観覧中でも時間になれば声をかけてもらえるので安心です。

川端龍子のこだわりが随所に感じられる旧宅・庭の造りや、空襲の爆弾が落ちた跡が池となっているところ、空襲を逃れたアトリエ、などが堪能できます。写真を撮りませんでしたが、庭園に限っては撮影可能だそうです。こちらも天気の良い日に参加をお薦めします。

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