東京都写真美術館「私を見て!ヌードのポートレイト」&「おんな−立ち止まらない女性たち−」
昨日は朝から東京都写真美術館で開催中の写真展を2つ鑑賞してきました。
1つは美術館収蔵品の中から展示する「私を見て!ヌードのポートレイト」展。もう一つは日本写真家協会創立60周年記念展である「おんな−立ち止まらない女性たち−」。その他2階でも別の展示がありましたが今回は時間の関係でパスしました。2つ以上観る場合には割引があります。
「私を見て!ヌードのポートレイト」は、東京都写真美術館が所蔵しているプリントからの展示で、午前中にもかかわらず若い女性も一人でたくさん見に来ていたのが印象的でした。しかしこの写真展のタイトルはなんか変ですね。被写体が自己主張している写真ばかりと思えてしまいます。
国内外の多数の写真家により取られたポートレートはほぼ年代順でテーマごとにわけて展示されています。100年以上の絵の古いものから現代のポートレートまで様々でした。よかったのはモノクロの紙焼き・銀塩プリントを直接観ることができた点です。
写真が普及し始めた頃、まだ生々しい一般人のヌード写真は嫌われ、そこからソフトフォーカスなどの技法が編み出されていました。ソフトフォーカスレンズを自ら開発した Emile Joaschim Constant Puyo の裸婦写真はまるで絵画のような仕上がりでした。
マン・レイ、ジャンル-・シーフ、メイプル・ソープ、荒木経惟、沢渡朔、秋山庄太郎、篠山紀信、細江英公などの写真も展示されていましたが、今作品展で気に入ったのは中村立行のヌード写真でしょうか。この人の写真はすごいバランスが整えられていて完成度が高かったです。
続いて地下で行なわれているJPSの「おんな」展を鑑賞。日本写真家協会創立60周年記念展ということで10万枚を超える写真の中から選ばれた200以上の写真が展示。こちらはパネルとしての展示です。会場にもプロ写真家っぽい人たちがたくさん来ています。
こちらは女性を写した写真作品年代順に並べられており、戦後の復興の時代から高度成長を通じて成長・成熟していく時代を、女性の写真という視点で感じ取ることができます。
木村 伊兵衛、浜口タカシ、田沼 武能、立木義浩、秋山庄太郎らのポートレイト写真もありますが、それに限らずスナップや報道などの写真も多数展示されていました。丸田祥三の「少女物語棄景Ⅳ」からの写真もありました。
こちらでも気になったのはやはり中村立行の写真。1946年にドラム缶の風呂に入る女性を捉えた「焼跡から」は素晴らしい1枚です。また中村が浜村美智子を撮影した写真は「ヌードのポートレイト」展にも展示されていました。やはり良い写真なのでしょう。
この写真展では若くして無くなった内野雅文の「ケータイと鏡」の写真が現代の若い女性の姿を捉えていて良かったです。パブリックな空間で平気で加賀美に向かって化粧をする女性のプライベートとの狭間を感じさせてくれました。
本展の写真を収録した写真集『おんな 立ち止まらない女性たち』も刊行されています。
「私を見て!ヌードのポートレイト」は10月3日までです。「おんな」展は8月29日までで、その後巡回します。

コメント・トラックバック
コメントはまだありません。
現在、コメントフォームは閉鎖中です。