写真集 小林伸一郎『神様 OH MY GOD!』
2010-6-21 14:27
『DEATHTOPIA 廃墟遊戯』などで有名になった小林伸一郎氏の最新作『神様OH MY GOD!』が日本カメラ社から発売された。題名とは裏腹に表紙の写真は仏像のように思える。書店で手に取りパラパラとめくってみたが、写真からは何も伝わってこない印象だ。
あとがきによれば「私は特定の宗教を信仰していないが、先祖の墓参りをするたびに神を実感する。」と書かれている。すなわち彼は信仰心がないことを言い訳に、神と仏・菩薩の区別が付かないばかりか、先祖崇拝までも混同して、知識や造詣がないことを吐露しているわけだ。
廃墟遊戯の頃からしてそうだが、彼にはただその場所に行ったシャッターを押したというような写真が多く、作品に昇華しきれていないと感じさせられる。おそらく被写体に深い愛情を持ち合わせていないのではないだろうか。そんな気にさせられる、はっきりいうとつまらない写真なのである。
日本カメラの7月号では巻頭に一部の写真が掲載、氏へのインタビューも掲載されているが、日本カメラのサイトによれば、「神様ブーム」とやらを作り出したがっているようだ。
廃墟写真の奇才・小林伸一郎が、「神様」ブームを巻き起こします。一家に一冊、御利益があること間違いなしの写真集、ぜひご覧ください!
信仰心がないという小林伸一郎氏を担ぎ上げて神仏の御利益を煽っている日本カメラ社はいったい何なんだろうか。帯には「世界最強の神頼み本、ここに誕生!!」などと陳腐な文句も入っている。
丸田祥三氏から著作権侵害で訴えられた小林伸一郎氏だが、裁判では劣勢に立たされつつあるようである。神頼みの一つでもしたくなったのかもしれないが、あまりにもお粗末な写真集と感じた。オススメしません。

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